プロ料理家335名によるプロのレシピ4598

食のトレンド情報室「食ラボ」

ちょっといいものを使えば「料理の腕が上がった?」と思える調味料。では、食のプロはどんな調味料を愛用しているのでしょう。おいしいだけではなく、コストパフォーマンスがよくて、素材も上質な品々が揃いました。(文:北條芽以)


今回のメンバー

食のプロのお墨付き!おすすめ調味料 前編

塩

マルドン クリスタルシーソルト

イギリス生まれの結晶塩は、多くのプロが愛用。結晶を指先でつぶして好みの粗さにしても。
「ジャリジャリとした食感が楽しく、塩気に丸みがあるので料理の仕上げに使います」(藤田)
「結晶が大きめなのですぐに染みこむのものではありませんから、後塩に最適です」(宮川)

マルドン クリスタルシーソルト
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モティアサーレ・インテグラーレ グロッソ/フィーノ

昔ながらの塩田で作られているイタリアの海塩。グロッソは粗め、フィーノは細かいタイプです。
「クオリティが高く、値段は手頃なので両方揃えています。グロッソはパスタをゆでるときに手につかず、ミネラルが加わるのでイタリアの水に近づくような気がするのです。フィーノは塩気が強すぎず弱すぎず、粒の大きさや湿度もちょうどいいバランスで、先塩に使う愛用品」(藤田)

モティアサーレ・インテグラーレ グロッソ/フィーノ
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ERBE サーエレペペ ハーブ&ソルト

食塩にローズマリー、バジリコ、にんにく、オレガノ、タイム、マジョラム、ローリエ、ジュニパーベリーをブレンド。オーガニック認証。
「こちらもイタリアから。ハーブがたっぷり入っていて、ベースの塩も塩気がやわらかく、まろやかです。肉・魚料理、サラダ、なんでもかんたんにイタリアっぽい味にしてくれますよ」(藤田)

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ゲランド フルール・ド・セル

世界一有名といっても過言ではない、フランス・ゲランドで作られる天然塩。塩田で天日と風によって結晶化する伝統的な製法が守られています。
「さまざまなメーカーから出ています。私はフランスでごっそり買いだめ。粒子の大きさが大切で、あまり小さすぎると素材に染み込みすぎるのである程度の結晶のものを。調理にも食卓塩にも」(宮川)

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またいちの塩(新三郎商店 株式会社)

福岡県・糸島で作られている塩。玄界灘の内海と外海がぶつかり、さまざまなミネラルが豊富に含まれています。竹を立てた立体の塩田に海水をかけ、少しずつ濃縮させるという貴重な製法です。「日本中でさまざまな塩が作られていて試すチャンスがあるのですが、最近注目しているのがこちらです。結晶の大きさが1辺4~5cmもある三角すいで、とても薄く美しい、見とれるような塩です」(宮川)

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酢

純米富士酢/富士酢プレミアム(飯尾醸造)

古式醸造で作られる酢は、京都・丹後の里山で育てられた農薬不使用の米と、伏流水で作られます。原料に米をたっぷり使っているため、酸味だけでなく旨味が強いのも特徴です。
「普段使いの酢ですが香りが強いのが特徴。料理を食べて『あ、富士酢を使っているな』とわかるくらい個性的です。でも和食にはやはりとても合いますね」(藤田)
「和食には基本的にプレミアムを愛用。京都生まれの酢は日本の食材と本当に相性がいい」(宮川)

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御蔵酢 玄米黒酢 「玄(しずか)」など(株式会社MIKURA)

三重県・熊野で作られている御蔵酢はすべて木桶による静置発酵で作る酢。木桶にどぶろくを作り、120日以上かけて発酵させ、作られます。
「添加物をいっさい使わず、木桶で発酵させるため貴重な存在。黒酢、赤酢、白酢とも使っています」(藤田)
「わかる人にはわかる、旨すぎる酢です。愛用しているだけでなく、伝統製法を守る姿勢を応援したい」(宮川)


ドゥエ・ヴィットーリエ リゼルバ・オーロ

イタリアで三ツ星シェフから「モデナの奇跡」と称された15年熟成のバルサミコ。カラメル色素や保存料、亜硫酸塩などを添加せずに古来の製法で、地元のぶどうだけを使い、オーク樽で熟成しています。
「手間と時間をかけ、高クオリティで3000円ほど。これはとてもお買い得です。なにに使ってもおいしく、デザートにも」(藤田)

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ファットリア・デッリ・オルシ 

白バルサミコ酢はドレッシング作りなどにとても重宝。こちらはヨーロッパの有機認証を獲得したぶどうだけを醸造して作られています。
「白バルサミコ酢は甘すぎるものも多いのですが、甘みはあるけれど主張しすぎず、酸味もきちんとあります。バランスがよく、ドレッシングには最高。最後に食わると酸味が爽やかに広がります」(藤田)

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ホワイトバルサミコ・ディ・モデナ・ビオ

少しゴールドがかった熟成の白バルサミコ酢。白ぶどうの果汁らしい香りが華やかです。フルーツや和食にも使えるさっぱりとした味わい。
「バルサミコ酢は熟成が浅いと値段が安いのですが、だからといっておいしくないわけではありません。こちらはオーガニックで普段使いできるお値段。酸味がツンとこず、さまざまな料理に使いやすい1本です」(宮川)

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富有柿酢(九州酢造)

さまざまなメーカーから出ている、文字通り柿から作る果実酢です。甘みが強い柿は、酸味だけでなくはっきりとした旨み・甘みがあります。酢の味を活かした料理にぜひ。
「さまざまなフルーツ酢があるなかで、独特の旨みがあって使いやすいのが柿酢。値段も手頃なので、普段使いの酢におすすめです」(宮川)

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メンバープロフィール

宮川順子
宮川順子
料理家・「MIIKU日本味育協会」代表・ 味育(食育)コンサルタント(日本食育学会会員)・ フードコーディネイター・料理・パン・洋菓子教室主宰・U-CAN 調理師講座 講師
長男のアレルギーを機に、親子共々の「食の重要性」を実感。実家の料理屋での記憶や友人シェフのアドバイスで、オーガニック食品による無添加手作りを実践。2人の子供の子育てが一段落後、自分の体験をもとに添加物のない、簡単でおいしい家庭料理を伝えたいと教室をスタート。各種資格を取得後、現在は「心と体に美味しい食卓」の周知拡大を目指し、料理教室を主宰すると共に、食業界のプロや一般に向けて、広く味覚教育講師や資格試験講師を務め、企業や自治体向け商品開発のアドバイザーなども努める。
藤田承紀
藤田承紀
ダンサーとして、舞台、CM、インストラクター、振り付け師として活動する中、趣味であった料理が評判を呼ぶ。2009年イタリアに渡り、トスカーナの離れ島ポルトエルコレの二つ星レストラン『IL PELLICANO』で新しいイタリア料理を、ローマの老舗『AL CEPPO』でトラディショナルなイタリア料理を学ぶ。イタリア中のワイナリーや町を周り、各地方の料理、ワインだけでなく、建築物や文化にも注目。『食卓に笑顔を』をテーマに、一手間加えて、安心でおいしいプロの料理のコツをお伝えします。いつもより少しだけ、手間と時間をかけて、特別な日や大切な人との食卓に華を添えましょう。現在、千葉の畑で自然農法、有機農法による野菜を栽培中。


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