今回は、パクチーブームの一端を担う代々木上原のスペインバルと、ニューヨークで話題のチョップドサラダが食べられるサラダ専門店をフードソムリエ編集部の2名がそれぞれ実食レポートします。

昨今のパクチー人気をご存知だろうか。昨年あたりからじわじわとブレイクし、パクチーを売りにするレストランが続々と登場し、レトルト食品のパクチーカレーや市販のパクチードレッシングが品薄になるほどだ。

今回はパクチー多用の人気レストラン、代々木上原の「シラントロ」を訪ねた。店名はスペイン語で香菜（パクチー、シャンツァイ）の意味で、パクチー専門店というわけではないが、「香りのある食材を中心にラテン諸国のマインドで調理した料理を饗する創作バル」。

お店のカウンターテーブルには生ハムが鎮座し、メニューにはアヒージョやタコス、スペインオムレツなど、スペイン料理が中心。だが、ほかのスペイン料理店と異なるのは、ところどころメニューの頭に葉っぱのマークがついており、「このマークがついたメニューにはシラントロが使用されています」との注意書きがあること。
タコスのトッピング具材にも、サルサソースとともにシラントロがついてくる。

お店の名前がついた人気のサラダは、山盛りのパクチーにラム肉のソテーが入っている。まさに香りのある食材の組み合わせでなかなかイケる。パプリカパウダーが振られ、見た目もラテン系の1品。

「シラントロ」を使用したメニューは、ほかにも「シラントロカレー」や「シラントロパスタ」、「野菜のエスカベッチェ」や「ピンチョ・モルノ（串焼き）」など。スパイスなどもふんだんに使われている印象だ。

個人的な話で恐縮だが、私自身、数年前まで全くパクチーが嫌いだった。ところが、あるきっかけで今はいくらでも食べられるくらい好きである。あのクセのある香りや味が、1回好きになるとむしろ離れがたくなるのかも。
今回はパクチーと香りある食材、少しクセのある食材と合わせることにより、意外性のある味に出会えたのがおもしろかった。このお店のみならず、パクチーをきっかけにめぐり会える新しい味や料理、それがパクチー人気を支える理由のひとつなのかもしれない。

◆ お店の情報 ◆
シラントロ
住所 : 東京都渋谷区西原3-2-4　フロンティア代々木上原3F
営業時間 :18:00〜25:00（L.O.24:00）
電話 : 03-6416-8001

2016年1月に吉祥寺にオープンした、サラダ専門店、「わたしのサラダ製作所。My SALAD Facrtory!」。チョップドサラダは、すべての具材をスプーンで食べられるくらいのサイズにカットしたもの。10種類以上の野菜が選べ、トッピングも豊富。ドレッシングもすべて店内のラボで手作りしている。サラダ以外には、毎日2種類のスープと、店内で焼き上げるパンがある。

メニューは、店舗おすすめのオリジナルメニューと、自身でカスタムができるメニューがある。まず、ベースからロメインレタスやほうれん草、ワイルドライスなどを選び、その後トッピングを選ぶ。専用カッターでスプーンで食べられるくらいの大きさにカットし、好みのドレッシングを混ぜ合わせて完成。カット方法にもこだわりがあり、何度もの試作を行い野菜の新鮮さと美味しさがきちんと残るように研究を重ねたという。

初めは、野菜だけでお腹いっぱいになるのだろうか…、と思っていたが、食べ終わる頃にはかなりお腹がいっぱいになり、しかも野菜なので食べ過ぎてしまったという罪悪感がないのが嬉しい。オープンして約2ヶ月だが、中には2日に1回くらい通うリピーターもいるのだそう。
たくさんの野菜を一度に食べることができ、美味しく、ヘルシーに。近所にあったら間違いなく毎日でも通いたいお店である。

◆ お店の情報 ◆
わたしのサラダ製作所。My SALAD Facrtory!
営業時間：10:00〜22:00 ※年中無休
住所：東京都武蔵野市吉祥寺南町1‐17‐7 吉祥寺南YKビル1F
TEL：0422-72-6020