プロ料理家365名によるプロのレシピ4812

食のトレンド情報室「食ラボ」

ここ数年で外食のお店も様変わりしています。昨年流行った「ロングテーブル」やファームtoテーブル、出会い系居酒屋などの次に続く(?!)、今年きそうな新業態やコンセプトが新しいお店など、食ラボメンバーが注目するお店を各メンバーが1店舗ずつ計6店舗を取材してきました。全3回にわたってレポートをお届けします。

実食レポート! 食ラボメンバーが注目する話題のお店

今回は、ライター北條芽以さんが注目する、お昼休みの1時間にも習えて食べられる料理教室「EATALK」と、 フードソムリエ編集部が気になっていた、話題のアスリート食堂、「鹿屋アスリート食堂」をそれぞれ実食レポートします。

ランチお料理教室に初参加!

徹底した効率化!「ランチタイム」は日替わり定食1種類のみ

「ランチタイムに料理教室に参加して、みんなで食べる」。そんな「食べて」「習える」レッスンランチがあるという。料理教室はあまり参加したことがないけれど、そんなことが可能なの? さっそく噂の「EATALK」に申し込んでみた。

週に一度の恒例レッスンは、日常のごはんとして「常備菜」のお教室。今回は「キャベツと塩豚」で、そのアレンジメニューを2品教わることができる。レッスンは12:10から20分しかない。レシピを手に、料理家のKaori先生のもとに集合し、きっちり定刻からデモンストレーションが始まる。

アレンジの効くメニュー展開


アレンジの効くメニュー展開

この日は塩豚とキャベツを煮込んだ常備菜を作り、さらにそこから3品をアレンジするというもの。お鍋に切った塩豚とざく切りキャベツをぎゅうぎゅうと詰め込む。分量の目安も教えてくれるので、使いたい材料が多かったり少なかったりしても使えるレシピだ。細かい説明があってとてもわかりやすい。

さらに、できあがった塩豚キャベツを焼いてサラダと野菜と炒め合わせるチャンプルーまでデモンストレーション。20分の間に作れる「手際」まで学ぶことができる。この日は老舗茶舗の「茶加藤」さんがほうじ茶を持ってきてくれていて、茶飯の炊き方まで教わることができた。豚汁も説明だけだが、かんたんそう!

アレンジの効くメニュー展開


そして、みんなでEATALK!

完成した、茶飯に盛り合わせたチャンプルー、カリカリ豚のサラダ、豚汁をみんなで配膳して食卓へ。食べている間も先生の説明があり、もちろん質問もできるし、隣の人とレシピを確認したり、感想を話せるのが楽しい。初対面だけれど、一緒に作ったような気分なので話も弾む。「茶加藤」さんからおいしいお茶の淹れ方まで教わって本当にお得だ。

食べ終わった食器も全員で片付ける。12:50には「お勤めの方は先に出てくださいね」と声がかかり、レッスン終了。持参したタッパーに「キャベツと塩豚」を詰めてもらって帰路につく。1時間はあっという間だけれど、とても充実! また参加したいと思う素晴らしいひと時だった。

そして、みんなでEATALK!


◆ お店の情報 ◆
EATALK
今回の会場は横浜みなとみらいにある「BUKATSU-DO」。ここでは第3水曜日にKaori先生による常備菜とアレンジのレッスンが行われている。ランチだけでなく、夜のレッスンや少し長めのランチレッスンも。
スケジュールなどはhttp://www.eatalk.jp/


取材/文・写真

【顔写真】北條芽以さん 北條芽以 さん
フリーライター。神奈川県生まれ。「CREA WEB」(文藝春秋)にて「北條芽以のLOVEレストラン」を連載中。料理本の編纂も多数。
「DIYフード」~食べ物でボディやメンタルをデザインする時代

メニューは自分で選ぶ、セミカスタマイズ形式の一汁一飯三菜

入口には大きなメニュー看板があり、ずらりと並んだメニューにはカロリー、塩分量、糖質量が書かれている。さらにアイコンで「高タンパク質」「高カルシュウム」「減塩」「食物繊維豊富」等、食べる人の狙いに併せた表示がなされていた。オーダーは、店に入る前にシートに記入、ご飯を3種類から選び、主菜を20ほどのメニューから3つ選んで(汁物は固定)ボードに書き込む。お金を支払うと、レシートに今日選んだメニューのカロリー、タンパク質、糖質、脂質、ビタミンC、鉄分、塩分、食物繊維の合計が記載される。糖質制限ダイエットをイメージしてメニューを選んだが、糖質が53.3gと自己流じゃ全然ダメ!という結果に…。

Farm Bar


客層はアスリート?ではなく「未来の自分をイメージする人向けのDIYフード」

隣では常連と思われる男性が「今日もローカーボ米が売り切れだ…」と話していた。お店にいくまでは、「アスリート」が多いのかと想像していたが、入ってみるとどうも違う…。滞在した40分間にやってきたのは、営業途中のサラリーマン、中年のカップル、30代位の女性2人組。どちらかといえば、店の看板にある「明日飯(アスメシ)」という言葉がしっくりくる客層で、「未来の自分」をイメージして、食べに来る人が多いようだ。

どうやら鹿島アスリート食堂は「自分がなりたい身体づくり」や「ポイントを絞った体調管理」を目指す人がくる、「DIYフード(食で自分の身体をセルフビルドする)」のお店のようである。

Farm Bar


産官学の新しい形「強みを活かし合う」

同店は、「産学官連携プロジェクト」で運営されている。聞きなれない言葉だが、企業と地域、学校が連携し運営される事業やプロジェクトを指す。

同店の最大の特徴は鹿島市が「地元の良い食材」を提供し、鹿屋体育大学が「スポーツ栄養学」の観点から栄養バランスを考案し、店舗運営のプロである「バルニバーニ」が、メニュー化と運営を担当するという点。

店内には、お客さまからの質問に管理栄養士が答えるボードがあったり、さまざまなイベント、出版なども行われている。現在、カフェも併せると7店舗。鹿児島・鹿屋市の研究開発部を拠点に、これからもDIYフードを提案し続けてくれることを期待している。

Farm Bar


◆ お店の情報 ◆
鹿屋アスリート食堂 丸の内店
住所 :東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビルB1
営業時間 :朝 / 8:00 - 10:30(L.O.) 昼 / 11:00 - 14:30(L.O.) 夜 / 17:00 - 21:00(L.O.)  土曜日 / 11:00 - 19:00(L.O.)
電話 :03-5208-5011
http://www.asushoku.com/index.php


取材/文・写真

フードソムリエ編集部
北村貴

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