教えてください
- 尾関 由美さん(大阪府)
- 自宅で料理教室ラ・ターブル・アン・プリュス主宰。フランス家庭料理クラスや男の食彩など、フランス・イタリア料理、創作家庭料理、エスニック、お菓子など多岐に渡りお料理の楽しさを伝える教室やサロンを手掛ける。テーブルに何かプラスすればもっと幸せになれる・・・と願いを込めてお料理だけでなくテーブルセッティングやちょっとした飾りなども提案しています。2012年3月からは夫と共にカンティーヌ ドゥー デリス(cantine deux delisieux)をオーナー兼ソムリエとして経営。
お教えします!
- 山本 佳昭さん(和歌山県海南市)
- 和歌山の中野BC株式会社で梅酒を製造している、山本佳昭と申します。弊社は昭和54年から梅酒づくりをしていますが、8年前から梅酒杜氏として日々精進しています。「梅は和歌山の宝物!」 梅酒に使われる梅は、和歌山産南高梅100%!原料うめは梅酒の命なので、農家さんと一緒に梅のことすべてについて勉強させていただいています。梅酒製造の工程は、酒蔵内でスタッフによりすべて行っています。いろいろなシーンや、いろいろな料理にあう梅酒をつくらせていただいています。
- 中野BC株式会社について詳しく見る
- From:料理家
- 尾関 由美
- To:生産者
- 中野BC株式会社 山本 佳昭さま
山本佳昭さま こんにちは。
9月に工場を見学させていただき、ちょうど大きなタンクで梅酒が漬かっているところなどを見学することができました。
さて、中野BCさんの現在の主力は梅酒とお伺いしていますが、その元になる梅がよいものでないと、美味しい梅酒もできないと思います。梅の仕入れや選別、梅酒作りの工程のこだわりなどをぜひお教えください。お忙しいとは存じますが、お返事お待ちしています。
- From:生産者
- 中野BC株式会社 山本 佳昭
- To:料理家
- 尾関 由美さま
こんにちは! ご連絡ありがとうございます。
先日は酒蔵見学に来ていただきましてありがとうございました!
弊社では、昭和54年から梅酒を製造しております。
その当時は、「梅酒は家庭でつくって楽しむもの」という飲み物でしたので、梅酒の製造量はそれほど多いものではありませんでした。ところが8年ほど前から、女性が健康的に飲んで楽しめる、甘いお酒は飲みやすいなどといった理由で、梅酒が好んで飲まれるようになり、次第に人気のアルコール飲料となりました。
弊社では、以前から梅酒造りをしておりましたので、「ノウハウ」があり、環境も整っていましたので、この梅酒人気に対応することができました。
今では、柑橘系果汁と梅酒をコラボしたもの、野菜と梅酒をコラボしたものなど、色々な味、色々な色合い、また色々な料理と一緒に楽しめる「カクテル梅酒」として、35種類をとりそろえています。
和歌山は、海や山など大自然がいっぱいです。梅の生産量はもちろん日本一でありますが、みかん・はっさく・柿なども日本一の果樹王国です。
弊社の梅酒に使用される梅は、和歌山産 南高梅 100%!!!
南高梅は、大粒で、とても香りが高く、実の厚みがしっかりとあり、クエン酸が非常にリッチに含まれていますので、梅酒づくりには最適の品種です。6月初旬ごろから収穫が始まり、7月中旬には収穫が終わります。その間梅酒の仕込みの期間となり、この時期は、蔵中みんなが、てんてこ舞いで梅酒をつくります。仕込みを終えた梅酒は、約半年間をかけて「撹拌(混ぜること)」を繰り返し、梅のエキス分を抽出させます。しっかりエキス分を抽出したのち、6~9ヶ月の熟成期間を経てようやく製品になり出荷されることになります。
意外と長い道のりを経て、ようやく製品となるのです!
「カクテル梅酒」には、この梅酒の原酒がベースとして使われています。梅酒と混ぜる果汁の比率などはいろいろと試行錯誤した上で製品になりますが、長いものでは5年ほど吟味し完成したものもあります。
また、梅酒を漬けこんだ後に取り出す「梅酒うめ」。これもけっこうファンの方がいらっしゃいまして、梅ジャムをつくったり、パンに練りこんだり、また煮魚のときに入れたりと意外と万能ですよ。多くの皆さんにぜひお試しいただけると嬉しいです。
- From:料理家
- 尾関 由美
- To:生産者
- 中野BC株式会社 山本 佳昭さま
山本さま
こんにちは!お返事ありがとうございます。
和歌山は、海と山に囲まれていて本当に食の恵みがたっぷりのところだと思います。
みかんや梅、桃などがポピュラーですが、まだまだ知られてない特産物がありますね!海産物の宝庫でもあり、気候にも恵まれた和歌山の良さを知っていくと、なんだかわくわくしてきます。さて、お手紙にもあったように『梅酒』は家庭で作るもの。という認識が私にもあり、子供の頃からよく母親を手伝って作ったものでした。その頃も、ひとつひとつ丁寧に洗い、掃除して漬けあがる時期を待ったものです。
中野BCさんの梅酒と出会ったときには、たくさんのフレーバーの梅酒が並んでいるのに驚き、家庭の味とは違う新感覚な梅酒で、梅酒と他の味や香りとの相性を作り上げていくご苦労があるのでは?と感じました。さて、「梅酒うめ」をご紹介していただいたので、食の宝庫でもある和歌山の特産を活かした一品として、マグロと合わせたお料理を作ってみました。同じ土地での材料を使ってお料理の一皿とし、梅酒といただくと相性が良いと思います。
また、お酒の苦手な方も味わえるデザートも添えてみました。
私も好きな梅シロップと定番のヨーグルトを使った「梅香のヨーグルト レアチーズケーキ」です。私のお店でも、梅酒や梅シロップを扱わせていただいていますが、選りすぐりの南高梅で作られた美味しさをもっとお伝えしていきたいと思っています。今後とも、よろしくお願いします。
- 中野BC株式会社
- http://www.nakano-group.co.jp/
- ※この記事は、2012年9月の取材に基づいて構成したものです。
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- vol.60 松本明生さんの自然海塩 「小さな海」でつくった、Citronヨーコさんの『豚肉の塩釜焼き』
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- vol.59 浅井信太郎さんの八丁味噌でつくった、Citronヨーコさんの『バーニャカウダ』
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