第48回 口の中でとろけるウィスキートリュフ(レシピ)
今年もヴァレンタインのチョコレートが
華やかにショーウィンドウを飾る季節となりました。
美味しいチョコレートといえば必ず思い出すのが、
『ウィリアム・カーリーのチョコレート・マニュアル』という本を一緒に作らせていただいたロンドンのショコラティエ「ウィリアム・カーリー」。
個々の素材の持つ味わいを最大限に引き出し
チョコレートにインフージョンするセンスと技術力の高さは、
ベスト・ブリティッシュ・ショコラティエ賞を
連続受賞している事実が何より物語っています。
こちらのスペシャリテのひとつが
シングルモルトウィスキー「山崎12年」を用いたウィスキートリュフ。
イタリアのチョコレートメーカー、アメディ社のトスカーノ66
(カカオ含有量66%のブラックチョコレート)を使用、
このクーベルチュールの個性である芳醇な果実のフレーバーと
「山崎」の甘いバニラと熟した果実の香りが共鳴する
プロフェッショナルならではの深い味わいに満ちたトリュフです。
繊細な温度管理や特別な製菓材料と器具を用いて作る
こうしたプロのチョコレートの美味しさは格別ですが
なかなかロンドンまで買いに行くのは大変なので
今回は自宅で誰でも簡単に作れるウィスキートリュフをご紹介します。
生クリームが多い配合なので、口にいれると
滑らかにとろけるような柔らかさのトリュフです。
市販の板チョコレートでもおいしくできますが、
せっかくのホームメイドなので敢えて個性的なフレーバーに
挑戦してみるのも面白いかもしれません。
私はシングルモルトの取材で行ってから特に好きになった
スコットランド、アイラ島のシングルモルト「ボウモア」に
ヴァローナのフルーティーなブラックチョコレート「マンジャリ」
(カカオ含有量64%)を合わせたウィスキートリュフを作ってみました。
飲む人を選ぶと言われている独特の海藻を思わせる仄かなピート臭と
バランスの取れたカカオの力強さが香るかなりユニークなトリュフが出来上がりました。
どんなフレーバーでも自由自在に作れるのがホームメイドの楽しさ。
自分の好みのウィスキーやラム、リキュールなどを使って
お好みのトリュフのクリエーションを楽しんでみてください。
材料:約20個分
チョコレート 130g
生クリーム(乳脂肪分37%)80ml
ウィスキー 20ml
カカオパウダー 適宜
1.チョコレートを細かく刻む。
2.600wの電子レンジに約40秒かけ、沸騰させた生クリームを加える。
3.ウィスキーを加えて全体が滑らかになるまでよく混ぜる。
4.1cmの丸口金をつけた絞り袋に入れ、絞れる固さになるまで冷蔵庫で冷やす。
5.オーブンペーパーの上に約直径2cmに丸く絞り出す。冷蔵庫で冷やす。
6.手で丸く形を整え、カカオパウダーをまぶす。
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