第44回 一度は食べたい女王のプディング(レシピ)
伝統的なイギリスを代表するデザート、プディング。
焼いたものから蒸したもの、冷やしたものまで種類は実に様々です。
今回ご紹介するのはバッキンガム宮殿のシェフによって考案され
ヴィクトリア女王がことのほかお気に入りだったことに
その名が由来するクイーン・オブ・プディング。
熱いものから冷たいものまで、季節に応じて
イギリスの食卓を彩ってきたプディングには、
イギリス人の質素倹約精神が如何なく発揮されています。
17世紀の料理本にも既に登場しているほどクラシックなレシピ、
残り物のパンに牛乳と卵のミックスをかけ、
オーブンでこんがりと焼いた素朴な
ブレッド&バター・プディングの存在は
皆さんもご存じなのではないでしょうか。
このブレッド&バター・プディングにジャムをのせ、
メレンゲをのせて焼いたものがクイーン・オブ・プディングなのです。
写真のクイーン・オブ・プディングはロンドンのソーホーにあるレストラン、
セント・ジョン・ホテルのもの。
ほんのり温かいカスタードソースを添えていただきます。
しっとりしたパンプディングに爽やかなラズベリーのピュレの甘酸っぱさ、
軽い食感の甘いメレンゲ、カスタードソースの優しい味わいのコンビネーション。
作り置きができないからこそ、ホームメイドがおいしいデザートのひとつです。
簡単なレシピをご紹介しますので、ぜひご家庭でお試しください。
クイーン・オブ・プディングのレシピ:
材料(ココット4個分)
牛乳 550ml
グラニュー糖 75g
レモンの皮(すりおろす)1個分
パン(角切り、できればブリオッシュなどリッチなもの)100g
卵(白身と黄身に分ける) 2個
ラズベリー(冷凍でも可) 200g
グラニュー糖 大さじ2
作り方
1.ラズベリーとグラニュー糖を小鍋に入れ、
グラニュー糖が完全に溶けるまで中火で加熱する。
電子レンジにかけても可。好みで漉して、種を取り除く。
2.ココットにパンを並べる。牛乳、グラニュー糖25g、
レモンの皮、卵黄を混ぜたものを注ぐ。
3.180℃に余熱したオーブンで15分焼く。
4.ラズベリーのソースを重ねる。
5.卵白に残りのグラニュー糖50gを少しずつ加えてハンドミキサーで泡立て、
ぴんと角が立つくらいまで泡立てて、メレンゲを作る。
絞り出し袋で絞るか、スプーンでこんもりと上に盛る。
6.180℃のオーブンで上にこんがりとした焼き目がつくまで5~10分焼く。
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St. John Hotel
1 Leicester St,
London, WC2H 7BL
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