第13回 極めつけのオーガニック・スイーツ オトレンギ
コスモポリタンな食の都、現在のロンドンはオーガニック先進国。今までお伝えしたオーガニック食品を多く扱うバラ・マーケットや各地のローカル・マーケットに始まり、スーパーマーケットでも気軽にオーガニックの食品が購入できるのは羨ましい限りです。
そんなロンドンでも「おいしいオーガニック・スイーツのお店は?」と聞かれたら、まず名前が挙がるのが「オトレンギ」。現在ロンドン市内に4店舗ある、一番人気のオーガニックのパティスリー&デリです。
人気の秘密はフリー・レンジ・エッグ(放し飼いの鶏の卵)などの厳選されたオーガニック食材を用いて、合成保存料や着色料などを一切使用せず、お店の中にあるキッチンから作られるフレッシュなお惣菜やパン、スイーツの数々。
「パッションフルーツ・メレンゲ・タルト」
代表的なイングリッシュ・スイーツ「レモン・メレンゲ・タルト」を、流行りの素材であるパッションフルーツでアレンジ。サクッとしたタルト生地に、ふんわり甘いメレンゲとパッションフルーツ・カードの鮮やかな酸味と甘みのコンビネーションが極めつけのイングリッシュ・スイーツ。
コラムの一番上の写真は「ローズ&バニラ・カップケーキ」。
ロンドンでも大人気のカップケーキのオトレンギ・スタイルはあくまでシンプルな素材重視。クリームの部分にはマスカルポーネ・チーズを使用して、リッチな乳製品の味わいと口どけが爽やかな、素材の力を味わうスイーツに仕上げています。
「アップル&ピスタチオ・スライス」
スタイリッシュな白を基調とした店内では、鮮やかでカラフルなフードが主役。合成着色料を使用するのが半ば常識になっているフレンチ・パティスリーの世界から考えると、全く使用せずにここまでカラフルなスイーツが作れるのは嬉しい驚きです。
オーガニックでよく言われる言葉「オーガニックだからおいしい」。
自らを完璧主義者と語るオーナー、ヨタム・オトレンギさんは「それだけでは充分ではありません」と言います。厳選された素材の力と味わいを生かして、伝統的なイングリッシュ・スイーツに、現代的で洗練された味わいを加えているのがオトレンギのスイーツ。「オーガニックはもちろんのこと、まずおいしくなくては」と語るヨタムさんの哲学が生きています。
All Images by Edward Lakeman
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Ottolenghi
63 Ledbury Road
London W11 2AD
Tel:44-(0)20-7727-1121
www.ottolenghi.co.uk