先週の北海道出張の際に、たまたま貴さんがトマムに期間限定でできたという山形県の名店アル・ケッチャーノを予約しているとのことで、貴さんのお友達たちとご一緒させていただきました~。
総勢8名!で雪のトマムへ。
トマムは初めて訪れたのですが
スキーをしに、ではなくディナーを食べに、というのが不思議な感じ。。
予約をとるのも一苦労だったそうで、ようやく取れた日曜日20時のディナー。
会場となったガレリア棟の入り口には、庄内の本店と同様
本日の食材が書かれた黒板が迎えてくれ、期待は高まるばかり!
「北海道の食材を楽しむロングランコース」と銘打たれたコースだけあって
メニューを見ると、15.6品の料理名がズラリ。。
全部食べ切れるかどうか不安でしたが、奥田シェフいわく
「全部食べられるように調味料はほとんど使わず、料理の構成も考えていますから」と力強いお言葉。
さらには、「お料理、食材についてはなんでも聞いてください。何でも答えますから」と、おっしゃってくださり、お料理の途中にもテーブルを回ってお話くださいました!
トップバッターで出てきたのは、いきなりパスタ。
フレッシュなセロリとカラスミの冷たいカッペリーニ
セロリの苦みが全くなくて、甘いくらい。
ホタテのひものコリコリした食感とセロリのしゃきっと感があわさって
何とも言えない美味♪
燻製にしたマスでサンドしたおひょうのテリーヌといろんなハーブ
マスの方は燻製にすると水分が抜けるそうで、ヒラメの昆布締めと合わせることで、
ヒラメの水分をマスに移しているという調理をされているそう。。
燻された香りがするのに、口に入れると
昆布締めのやさしい味がするから不思議です。
毛ガニと雪菜と春香
雪菜は雪の下で育つ軟白野菜。
山形のお野菜ですね。
ちょっと苦みがあって、形状はうるいに似ています。
その雪菜の苦みと毛ガニの甘み、ちょっと奥からシャンツァイが香ってきます。
雪と春を待つ香り、とネーミングも凝ってらっしゃいます^^
日本最初のたまねぎ 札幌キーの60℃ 2時間炒めとグラナパダーノチーズ
「札幌黄(さっぽろきい)」というのは玉ねぎの品種の名前。
初めて聞いたのですが、それもそのはず札幌近郊でしか作られておらず、極端に生産者が少なく、とても希少な玉ねぎなのだそう。。
60度のまま炒めるには湯煎にかけてやるのだそうで、
その温度が玉ねぎの甘みを最大に引き出すためのポイントなんだとか。。
この玉ねぎがとてもおいしく、これでパスタにでもしてたっぷりいただきたいくらいでした!
函館の生海老と海老の香ばしい香りを移したリゾット
ちょっと焦げたリゾットにはスカンピの香りと味がありながらも
それでいて上の海老は半生状態。
この海老味のグラデーションが絶妙・・
マスのたまごと卵と米粉のカリカリに泡立てたフレッシュクリームと緑茶のパウダー
イクラ丼に見立てたという一品。
マスの卵の上にさらに卵、春巻きの皮のカリッとした食感、ふわっとクリーム。
緑茶のパウダーは海苔の代わりなんだそう。
リゾットの後で、お腹がちょっと苦しい・・!となった時に出てきたこの一品でまたお腹が復活しました^^;
口あたりは軽いのに、味が卵×卵×クリームと濃厚で、
強烈なうま味の味わいの層にやられてペロッと食べてしまいました。。。
士別の羊のローストとタンニンをいれた十勝にんじん
下に敷かれたのはいつものニンジン。
そしてお肉の上に乗っているのは、パースニップという白いニンジンのようなお野菜。
上はエディブルフラワーです。
写真では割愛していますが、、
これ以外にもお皿はたくさん出ており、、、
この辺になると本当にお腹が苦しく、、、><
なのにすべて食べているという・・。
なんだかいただけてしまう味なんですよね。。
さらに、貴さんが知り合いの農家さんからホワイトヴィール(乳飲み牛)をいただいたとのことで、奥田シェフにその場でお料理いただき、タルタルに。
上に乗っているのはトリュフです!
デザートの1皿目は、
和田ごぼうのアッフォガード
テレビ番組「ソロモン流」にも出ていた和田さんのところのごぼうを使ったアッフォガード。
アイスにかかっているごぼうのスープがおいしくて
ごぼう以外には何が入ってるのですか?と伺ったところごぼうだけ、とのお返事。
多少はアイスと混ざっていたのかもしれませんが
それを差し引いてもごぼうってこんなに甘くておいしかったのー!?という衝撃的な味でした。
最後はデザート盛り合わせ。。
このあたりでもう23時半くらい。
なのに欲張ってたくさんいただいてしまいました!
庄内のアル・ケッチャーノで一番人気というズコットがおいしかったです♪
今回のディナーは、奥田シェフ自らが
一皿ずつ料理について解説してくださり、
疑問点にもお答えいただいたり、、
「いつも何を召し上がってるんですか?」などと言うミーハーな質問にもお答えくださり、、
ととても楽しく役得!な食事でした。(最後のお客で24時くらいまでいたので・・^^;
お話をうかがって、奥田さんのお料理は科学なんだなーと。
何度で何分火を入れるとか、食材の特性をとらえたうえでのひとつひとつの理論があるのです。
シェフと言うよりも、学者さんのようです。。
何よりも食材や生産者さんへの愛情にあふれていて、
またそれが素晴らしいなーと思ったのでした。
奥田シェフ、楽しくおいしいディナーをありがとうございました!
今度はまた庄内のアル・ケッチャーノでいただきたいなー。。。