小説『美味礼讃』から思うこと
今猛烈にはまって読んでいる本があります。
それはこちら。
辻調理師専門学校の前校長だった辻静雄氏の半生を描いた小説です。
辻調理師専門学校の業界でのポジションや歴史など、よく知らずに
フードソムリエパートナー料理家でお友達の加恵ちゃんのブログ記事で読んで、興味を持って手に取りました。
読み始めてみたら、おもしろくって夢中で読みふけってました・・。
大体のストーリーはというと、、、
辻さんが日本に本物のフランス料理を持ってくるまでは、それまでのフレンチはニセモノだった。
彼はフランス料理の神髄を究めようと、三ツ星レストランをはじめ、フランス全土のレストランを食べ歩くこと1000軒!「本物の味」を求め、「食」の世界を開拓。
ポール・ボキューズなどフランスの名シェフたちとの交友関係も豊富で、
のちにフランスのレストランに生徒を研修に行かせたり、フランス人名シェフを招聘して講習会を開いたり・・、と辻調理師専門学校を日本一の調理師学校にすると同時に
日本の料理界の技術を高めていった辻さんの半生を描いた本です。
彼自身の人生そのものや生き方
どんどん新しいことをはじめて学校を大きくしていったり、
「料理人の腕は、舌の記憶の確かさにある…。」という言葉を肝に銘じ
いろんな人と交流し、食べ歩き、研究もし、本物の食を追求していく人生が
とてもとてもドラマチックでおもしろいのです!!
とはいえ、単なる読み物としてのおもしろさだけではなく、この本からたくさんの刺激をもらいました。
最近プロの料理家さんとお会いする機会が多いからか
自分自身、前にもまして「食」という分野に違う興味が出てきているのを感じてます。
前は「おいしいものをおいしく食べる」ということだけだったのが
「おいしく調理するにはどうしたらいいのか?」とか
「あんしんで安全な食材とは?」「本当にいい食材とは?」
「懐石料理と会席の違いは?」「フランス料理の歴史って?」
「世界各国や地域に根付いた料理と気候の関係性は?」
となど、多少マニアックですが、食に関する多方面からの興味がわいてきています・・。
こういう仕事をしている以上、知っていなきゃいけないこともたくさんあるということに気づいて
いまさらではありますが、、、ちょっと突き詰めて勉強してみようかと思っています!