■気仙沼で見た、お店のメッセージ。誰もがこの店の復活を信じてやまないのだそうです。
さて、今回、被災地に行って重要な視点に改めて気づかされました。
それは
【地域の商店や地元企業を大切にする】ということです。
当たり前のことですが、これが危機管理としても重要な要素となります。
例えば、原発から20km圏内、30km圏内という複雑な状況を抱える南相馬市では、
営業を続けているほとんどの店が「地元の店」で、チェーン店の多くは休業中でした。
また、気仙沼市の地元企業・気仙沼商会では、
震災翌日から社員総出で、地下タンクに埋まった灯油を汲みあげ
避難所等の暖をとるために奔走。
更に、震災発生直後から元売りの昭和シェル石油と交渉を進め、
港に設置されていたタンクが燃えるという大きな火災があった地域にも関わらず、
宮城県内で一番最初に燃料供給を始めたそうです。
一時期は秋田まで、毎日タンクローリーを走らせていたのだとか...
一方、他に資本があるチェーン店のガソリンスタンドでは言わずもがな...
しばらくたってからの営業再開となりました。
大手チェーン店は魅力的な展開で私たちをひきつけます。
しかし、
「日本全国どこにいっても風景が同じ」とは、私の知人の名言です。
この言葉通り、既に大手チェーン店の台頭で、
北海道の地方都市はどこに行ってもその町の個性が失われつつあり、
地元企業が数少なくなっている地域も少なくありません。
でも、「いざ」というとき、
だれがその土地に住む人のために店を開け、
頑張って営業してくれるのか?
言わずもがな...です。
また、とある地域では、
地元のお店の多くは地震による建物の被害が少なかったのに対して、
大手スーパーは壁や天井が崩落したのだとか...。
この意味はもう言わずともわかるはずです。
私が住む、十勝・帯広には、
地元企業が経営するスーパーチェーンが3つもあります。
これは私たちにとって誇りです。
Uターンした6年前には、
モンロー主義と言われる閉鎖的な地域性、
チェーン店が進出しにくく、昔ながらの店でサービスも貧弱...
そんな町の姿を「遅れている」と思ったものです。
でも今、私が感じるのは真逆のこと
地域の店を守り続けてきたこの地域は、
「多様性に富み、新しい」のです。
もちろん地元店には、足りていないこともたくさんあると思います。
でもそれは、これから改善していきましょう。
だから、全国のみなさん、
地元の、地域の企業を大切にしましょう!
そして地元のお店で買い続けましょう。
それが、あなたの命や家族を守ることに最後はつながる...
ということを今回の震災で知らされました。