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島根県・邑南町に教えてもらったこと

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■3月14日に実施されるイベント(私も参加します!)


お仕事で、よく「島根県邑南町」に伺っています。

中山間地区の小さな町の行政のみなさんや、素晴らしい町民のみなさんと出会うことで
この3年間、教えてもらった大切なことがたくさんあることに深く気付かされます。

少し情緒的ですが、私が今、感じていることを書き留めます。

■地方と行政

これまで、日本国中の地方はどこも「なんとなくやって」くることができました。

しかし、バブル崩壊後の20年間、
大都市が景気の「良い悪い」を繰り返し、軽いバブルを興じている頃も
その影響は地方都市には及んでいませんでした。

昔あった「東京の景気が良くなると、数年遅れて地方も良くなる」という
図式は、既に崩壊しています。


地方行政マンは、すでにそのことに気いており、

「成長しない時代。
 これまでのように、待っていればいつか何かがひらけるという時代は終わった」

ということを、一生懸命町民に訴えてきました。

そして、そのおかげで、邑南町では、多くの町民が「危機感」をしっかりと持っています。
更にこの「危機感」が、彼らの「意欲」につながっています。

これは、町が、町民に積極的に働きかけをして「意識」を変えてきたおかげであって、
そこには、助成金が上手に使われています。

              
             □         □          □


■邑南町のみなさんに教えてもらったこと


島根県はご存じの通り日本でも最も高齢化が進んでいる地域です。

中でも、中山間地区である邑南町は人口の6割が60歳以上といわれています。
また人口の減少も大きな課題となっています。
平均年収は驚くほど低く、山に囲まれているため、心理的な閉塞感もあります。

そんな地域の中で、みなさんが「意欲的」であることがとても大切なことなのです。
しかも町役場には元気な若者がいて、この地域をひっぱろうと努力しています。

地域の魅力を発信することで、
いずれまたこのエリアが力を取り戻し、
最終的には「生活に喜びが生まれること」が全ての原点です。

ですから、彼らが目指す最終目的は、
「地域の産品づくり」ではなく、「地域の活力を取り戻すこと」です。

私たちがお手伝いする「モノ作り」はその手段の1つとなっています。

私たちのような外部のスタッフは、
地域が目的に向かって進む中、
アプローチの仕方や、戦術の取り方がもし違っていたら、その点を伝え、修正していくのが役割です。
決して何かを押し付けてはいけない・・・。

ゆっくりでもいいから、着実に進む一歩が重要です。

最後になりますが、この課題は邑南町だけでなく、
多くの地域に当てはまる課題です。

もちろん、私の地元・十勝も同様だと思っています。

沢山の気付きと学びを与えてくれた邑南町に、深く感謝して・・・。

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コメント (2)

寺本英仁:

島根県邑南町の寺本です。

最近はご無沙汰しております。(笑)
3月14日はお会いできること楽しみにしています。

また、今年も帯広に勉強にいきますね。

北村貴:

寺本さん!!

わわ、見られてしまった(笑)
えらそうに書いていてごめんなさい。

本当に沢山の気付きをいただき、寺本さんをはじめ、
役場のみなさまや町民のみなさまには、心から感謝しています。
ありがとうございます。

3月14日は本当に楽しみです~♪
どうぞよろしくお願いいたします。

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プロフィール


北村 貴(taka)
フードソムリエ代表


20年間の東京生活を経て、
2004年12月、真冬に
故郷・北海道十勝へ戻る。
よく食べ、よく遊び、よくしゃべる。
特技は四葉のクローバー探し

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2010年3月 3日 15:25に投稿されたエントリーのページです。

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