1月2月は端境期(はざかいき)。
端境期とは、次の季節の野菜が収穫前で、商品が品薄になることを言います。
とはいえ、今 旬を迎えるブロッコリーやカリフラワー、キャベツは絶品ですし、
今しか出てこない野菜もあります。
特に、青菜はいろいろ出てきますよ!
葉茎の甘みと程よい苦味、青い味の違いを是非楽しんでください。
今日はその中の1つ。雲仙こぶ高菜をご紹介します。
葉茎にコブがあるのでこぶ高菜。
長崎雲仙の地野菜です。
なんとも、このコブが美味しい。
青梗菜の葉茎のような甘みがあり、葉もしっかりと濃い味がします。
油との相性が良いので、炒め物に向いています。
葉と茎を分けて刻み、生姜やニンニク、キノコなどと炒めます。
中華風にしてよし、オイルパスタにして良し^-^
雲仙という土地柄、マグマのエネルギーを多く吸っているのでしょうか?
届いた箱を開けると、暖かく熱を持っています。
実はこのこぶ高菜、フローフード国際協会の「味の箱舟」に認定されています。
どういうことかというと。(下記はスローフードジャパンよりhttp://www.slowfoodjapan.net/)
○5つの認定基準
1.その生産物が、特別においしいこと。
(この場合のおいしさとは、その土地の習慣や伝統を基準にすること)
2.その生産物が、ある特定の集団の記憶と結びついたものであり、
ある程度の長い年月にわたって、その土地に存在した植動物の種であること。
また、その土地の原材料が使われた加工、発酵食品であるか、
あるいは、地域外からの原料であっても、その地域の伝統的製法によるものであること。
(この場合の記憶や年月は、現地の歴史に照らし合わせて判断する)
3.その地域との環境的、社会経済的、歴史的つながりがあること。
4.小さな作り手による、限られた生産量であること。
5.現在、あるいは将来的、消滅の危機に瀕していること。
×3つの禁止事項
1.遺伝子組み替えではないこと、遺伝子組み換え食品が生産の一部にも一切、関与していないこと。
2.トレードマークや商業的ブランド名がついてない生産物であること。
3.選ばれた後も、スローフード協会のロゴやかたつむりマークを、直接、食品に掲載してはならない。
岩崎農園の岩崎政利さんが かつて栽培していたこぶ高菜が畑に自生ししていたのを発見し、
それをきっかけに地域で栽培するようになったとか。
現在では地域をあげて、栽培に力をいれておられます。
まあ、薀蓄ともかく 美味しいので、お店にも並べており
好評を頂いております。
昨今、見直され始めた地野菜ですが、
戦後 発展途上の段階で規格品でないために、
栽培されなくなってしまった野菜が多くあります。
その土地の風土気候に相応しく育つ野菜は、
手を多くかけなくても、強く育ちます。
そして、そこに根付く文化と共に歩んできたはずです。
これらの野菜の復活は、文化継承とともに
ご当地ものとして、食しに訪れる楽しみにもなりますね!