これ何ざんしょ?
答えはエン麦(オーツ)と白いのは肥料の硫安という窒素肥料です。
8月7,9日と小麦(ホクシン)の収穫跡地に播いたんです。
なぜか?って、土のため。
通常、北海道では2作をシーズン中にとるのは、気候上非常に厳しい。
それよりは、畑のためになにかできないか?ということで、機能性のある植物をまきます。
その機能性のある植物というのが、通称”緑肥(Green Manure)と呼ばれるもの。
いろいろと種類はあって、エン麦、クローバー、ひまわり、マリーゴールド、デントコーン、シロカラシなどなど。機能性とは、それぞれ最終的に畑にすき込むことになるので、有機物の還元、それによる土の団粒構造(ふかふかにしてくれる)、またそれによる水はけ向上や空気がはいることによる物理的構造の改善が見込まれます。
それに、それぞれの緑肥には特徴があって、たとえば当農場で採用している
エン麦(サイヤー)には、畑の中にいる悪いやつというか、有害なセンチュウというアメーバみたいなほとんど肉眼では確認できないようなものを退治してくれたりするんです。
その効果は、例えば
小豆の落葉病:これになると収量は激減。文字とうり葉っぱが生育途中で枯れてしまうので、光合成できずに花つきが悪くなってしまう。だから小豆の畑は、少なくとも5~8年くらい開けなさいと指導があるくらい。
ばれいしょ(いも)のそうか病:人畜無害だけど、見た目にあざというか、斑点模様ができたりして外見がよくない。いも農家の人たちが、気にするところ。
ビートのそう根病:ビートもその大根部分が命なので、この病気にかかると著しく毛細根がでてきて根がふとらなかったりする。
小麦の縞委縮病:小麦農家には恐怖の病気。とくに連作圃場で起きやすく穂がでないかもしくは、穂につく実が著しく不稔に終わってしまう。
ということで、自分で書いててもゾーっとするような恐怖なんです。”あなたの知らない土の世界”なんですね、こわいですね~はい。
いづれの病気も有効な農薬や資材がない。もしくはあってもすごく高額なものになるので、”えん麦の根力”にお任せしてるんです。今年は去年倒れてしまって、すき込み作業がうまくいかなかった反省から、10kg/反で撒いてみました。肥料と交ぜるのは、麦の殻が分解するさいにエネルギーがとられるめと、えん麦の成長促進のために一緒にやります。
2年前に堆肥だけでどうなるのかとやってみましたが、大失敗。丈は伸びない、雑草は生えちゃう。高い種代をなげてしまった気分でした。
植物にもそれぞれに役目があるんですね。すごいですね、大地のDr植物たちは。
それから、”ディスク”というその名のとうり、でっかい重い円盤(ディスク)が何枚もついた作業機をトラクターにつけて、麦株の根を土から剥がすよう(分解促進)にし、同時にエン麦の種や肥料を混ぜ合わせる作業をしてできあがり。
一週間もしないうちにうっすら生えてきましたよ~。