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2010年04月14日 アーカイブ

2010年04月14日

”カイゼン”M家対決?

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”カイゼン”という言葉は世界にも通用するビジネス日本語だと聞いたことがある。
電子辞書によるとなになに・・・”悪いところを改めてよくすること”だそうだ。
確かに見渡せば、行きとどいていないことばかり。どこをとっても完璧なんかじゃない。

 農家はほどんどが親子間で、”現場での意思の不一致”。私も父とよく”あの道具どこやった?”とやりあったもので、”俺じゃない、何日か前につかってただろぅ?”とか始まったら、そういうもめてる時にかぎって余計工具なんてでてこないのだ。

 そこで上記写真のように工具を”視える化”してみた。簡単なことで、とにかく必要な道具準備して、パネルに絵柄を書いて”それが何かを表示するだけ”。これで親子間のくだらないケンカはなくなる。確かに”朝ごはんに何を食べたのかも覚えてない”のに工具の使った場所を思い出そうとするほう無駄だ。
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 以前からこうしてきたが、今年はさらに改良をしてみた。それぞれのトラクタ―に必要な工具をのせて、色わけをしてしてみた。以前はカラーテープで巻いて色分けしたのだが、テープがよれたり外れたりで途中で混乱をまねき、またそれがどのトラクターの工具なのか工具箱にも色つけをしてみた。こうすれば一目瞭然なはずだ。

 ”機械は使っているときに壊れる”のが常識で、農家というより私に治せるのはシアピン(取り換えボルト)を交換することや、しめなおしを行うくらいの仕事でしかなく、エンジンなんかがおかしくなったらディラーを呼ぶしか方法はない。要は復旧作業に必要な道具があればよいのだ。探す時間は無駄中の無駄になる。

 人が増えたときには特に重要になるんじゃないかと今年の新たな試みのひとつだ。道具をなくすのもしかたのないことだが、問題は何がなくなっているのかわかること。”これで失くした道具がわかり補充対象になる”なんぼドライバーセットを無駄に買ったかわからない。別にセットじゃなくてよいはずだ。
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 しかも、道具にもそれぞれ呼び名がある。”モンキー””メガネ”という道具がある。知らない人は”自分のこと(怒)?””虫メガネ?”とかになってしまい、誤解を生むどころか、パントマイムしてもわからない。だから工具を覚えてもらうしか方法がないのだ。”特大のモンキーもってきてくれ、頼む!!”なんて動物園でいっちゃら大変な事件になりそうだ。ないけど・・・

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そういえば、浦安のM家もやっていた、こんなふうに。
うちはハンマーならハンマー類、ドライバーならドライバー類と”Zooning"に注意してみた。また人の動線から頻度の高い工具を選んだつもりだ。
”面白さ”は負け!~だけど”楽しさ”はTDL並みだ(自己満足だけど)。

 さぁ今年も、作業効率UPで復旧作業や経費削減に取り組もう!!

”ゆめちから”の兄弟?北海262号!

チホク会という勉強会がありました。
それはこの会始まって以来の寒い小麦研修会となりました。
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まず自分ちの畑の”ゆめちから”を視てから・・・。あれ、この斑点模様はなんだべ?病気?薬害?と宿題をもって参加。
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今年のコースは音更町と芽室町の農家さんをぐりっとまわって、十勝農業試験場にて新品種や既存品種の特性について研修しました。
なにせここ4月は寒い!!去年あれだけふった大雨も温かくならないので畑から抜けていっていない感じ。昨年は4月10日には”春よ恋”まき始めましたけどなんか寒い。
畑によっては乾いていて、畑によってはまだぬかるむ感じ。
 勉強会はそのぬかるむ(昨日も雨と雪がふりました)中行われ・・・
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午後一番の十勝農試の研修はこんな感じで、横殴りの吹雪の中。
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と育成選抜を抜けてきた優良品種がここでさらに試験を受けます。ここで実際の農家の栽培状況に近い試験をいろいろやっています。肥料、農薬、病気、収量、品質、食味検査まで。育種は大変なお仕事なんです。
 ん~それにしてもすごいホワイトアウト!鼻水をすすりながらの視察です。
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いました~!発見”ゆめちから”の兄弟分?”北海262号”まだ名前が決まってもいませんし試験段階。”ゆめちから”でさえ、まだ普及も見たこともほとんどないのに、こうして次の選抜がされているんですね~。特徴はパン用粉である病気にも耐性をもっています。
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これは、北見85号といって、中華めん用に開発しているものだそうで、”キタノカオリ”の代替になるかもしれません。”キタノカオリ”は各地でピンチの声が聞こえます。確かに、栽培するにはここ数年、難な年がつづいていますからね~。でも、”キタノカオリ”は独特の色味ともっちり感、そして職人魂をくすぐるじゃじゃ馬的な要素をもった小麦。毎年味の違いあると思います。

 で、結局一番最初の斑点はなんなのか?病気の一種にかかっている種子を利用したからではないかとの推測がされました。視察した農家さんでも同じ症状が見られ、品種の特性と昨年の雨の影響で、種子に付着した病気もあったのではないかとのことでした。
 対策としては、種子消毒をきっちりおこなうことも重要で、同じ試験でも種子消毒ありの圃場は、ほとんど枯れがないということ。

 畑はいろんな発見があって、出会いがあって、人間業じゃどうにもならいなこともあって、将来を見つめる匂いがしてきます。

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プロフィール


前田 茂雄(まえだ しげお)

【プロフィール】
1974年 北海道・本別町生まれ。
東京農業大学 卒業後、テキサスA&M州立大学、アイオワ州立大学にて米国の大規模農業経営や流通を学ぶ。
1999年 前田農産食品合資会社の4代目として本別町で就農。
103ヘクタールの耕作地で、小麦(ホクシン、北の香り、春よ恋)小豆(エリモショウズ、キタノオトメ)、甜菜を生産。

三児のパパ。
趣味:テニス、映画鑑賞、旅行。
(写真提供:日本農業新聞)

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