暗渠(あんきょ)と明渠(めいきょ)ってきいたことあるでしょうか?
畑の物理性の改善で、今年の雨で滞水した場所の水抜きをしなくてはなりません。
こういった、土層改良事業は国家プロジェクトの一環で、多額の農業土木予算の中から補助があります。たとえば、国とか道とかが8割で、生産者が2割とか3割とか。公共事業のため、全体での意見の取りまとめ→測量→実施となるので、早ければ一年後、おそければ3~5年後くらい。
でも、今年の雨はまっていられない。
補助なしでも、自力でやらないと来年も作物がつくれません。といことで全額自腹で施工開始。
明きょはいわゆる畑の側溝で、水の表立った水路。反対に暗渠は、眼には見えなくなりますが、畑の中の排水性の改善のために、パイプや素焼き煉瓦をつかったものを土中に埋めます。パイプ(塩ビ)の上には、土中の水の通りをよくするために、砂利や麦わらを敷きつめ、最後にまた表土をかぶせます。
”水は高いところから低いところに流れる”のが常識ですから、測量しながら”あと3CM深く掘って~”とか指示して、重機で道を高低差をつけながら掘っていきます。早速途中まで水が流れ出てきましたね。
今年は暗きょの畑でなければ、トラクターや作業機等が入れない大変厳しい年でした。
秋の雨は乾きずらいため、容赦なく土中にたまっていく一方です。
施工料で、この畑の売り上げは消えます。
農地が荒廃していくのも、条件の悪いところからって意味がわかりますよね。