小麦収穫後、緑肥(えん麦)をまいた話は以前にしました。基本的に緑肥は秋まき小麦の後にまくと決めています。なぜか?同じように緑肥も生育日数が必要ですので、8月上旬には種するのと、春まき小麦収穫後の8月中旬にまくのでは、生育日数が10~14日ほど違います。たかが2週間と思いますが、これが差がつくんです。特に、北海道はこれから秋、冬支度。日が沈むのも早まり、日照時間の差はもろに生育関係します。
そこで、春まき小麦とか、緑肥を播かなかった小麦の圃場あとには、あの堆肥を散布するんです。
麦稈ロールが堆肥として畑に戻ってくるわけです。堆肥をまく機械も大げさにでかいですよ~。大体10t以上入るマニアスプレッダーという機械で30~40t/haあたり散布していきます。要は、大きな箱に堆肥を詰め込んで、後ろの出口にビーターと呼ばれる羽が回転していて、堆肥を撹拌しながら撒き散らかしていく機械なのです。
話はそれますけど日本ではマニア(堆肥散布機)と言いますけど、ホントは英語でmanure(マニュ~ア)と発音するものが変形してすので、いくら”マニア・マニア!”と外人の農夫にいっても”堆肥”という意味あいで通じません。私、その昔に経験づみです。
正直、この作業はつらないです。ですが、次の年の土つくりのためでなく、5年後の土作りのためにやろうと思い描いています。麦稈が牛の糞と混ざり合い、沢山の微生物が入り混じって、土に還ってきて、作物の生長の手助けをしてくれる。時おり香ばしいニオイもしますが、大切な作業の一つです。