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キタノカオリ、獲ったどぉ~~~!!!

8月6日、キタノカオリを収穫、秋小麦は無事収穫の全日程を終了しました~パチパチ。

登熟がホクシンよりも、5日ほど遅いのがこの品種の特徴でもあり、8月2.3の雨害も心配されましたが、その時点ではちょうど赤く色づく間際だったせいもあり問題なく収穫できました。

この日は、本別町に短期滞在されている、大手電化製品メーカーM下電気にお勤めのご一家が小麦の収穫体験に来ました。これは総務省から”テレワーク事業”といって、パソコン一つで田舎からでも仕事をじゃんじゃんこなして、時間にとらわれず田舎暮らしをエンジョイしながら働く事業の一環です。ゆとりを持って、精度の高い仕事をしつづけましょうみたいな感じなんでしょうか。本別町でのテレワークに関しては役場HP http://www.town.honbetsu.hokkaido.jp/home/news/telework.html参照してください。

ご一家には、キタノカオリの圃場にて、コンバインに乗って収穫体験していただきました。
IMG_5166.jpg
ご主人は会社では環境対策部署みたいなところで、CO2の削減やグループ会社全体で環境対策とともに、コスト低減できないかを分析したりするそうです。そこでうちの乾燥施設のエコ対策についてお話したり、奥様はパンつくりが大好きだそうで、業務用を買い込むほど小麦粉消費の激しい一家だということ。二人の子供さん達も元気そうでしたが、奥様は小麦を目の前に興奮ぎみでした。
うちのキタノカオリの粉も気に入っていただけたようで、ありがたいです。

キタノカオリは特徴として、短管(茎が短い)で倒れにくい、穂が太い、実の見た目が良くない、低アミロの影響を受けやすい、縞萎縮病という病気に弱いなどの良いとこ、悪いとこ、いろいろありの品種です。
今年のキタノカオリは超エコ麦です!なんでかって?畑で天日干しされて、12.5%以下の12.2%平均で収穫できました!たまたま日照りが続いた結果ですが、いつもこうなら、国際競争力だって少しはつくのにっと考えてしまう。

日本は見た目社会?外見判断?が農産物にも適用されているのは、スーパーで花々しく揃って、ならぶ農産物を見ればお分かりだと思います。あの裏に製品にならずに、加工されたり、廃棄される多大な農産物の裏サイトがあるのです。

”小麦は挽いて何ぼ”の製品ですが、やっぱり見た目も重要???ということで、検査をうけますと、通常2等級がついてしまいます。この品種にかぎっては。問題はそのゴツゴツとした肌の感じ。ホクシンのようにツヤっとしてません。粉はクリーム色っぽく、独特の風味が特徴で、パン用強力粉なんかに良く合います。”人間、顔じゃないよ!”=”小麦、肌じゃないよ中身だよ!”というのが農家の言い分。数年前からやっとその主張が認められ、今は1等麦として流通しています。

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コメント (4)

atsuko_mam:

キタノカオリ収穫、お疲れ様でした。
小麦も見た目で検査されるんですか!!
わが家のパンはキタノカオリを使って焼いています。
少々黄色みがかった色合いですが
あのふわふわもちもち感は絶対おいしいです。
ハルユタカやハルヨコイよりも好きです。
それなのに見た目や肌触りで等級つけられるなんて
なんて理不尽なんでしょう!

野菜だって別に形がそろってなくたって
全然構わないのに。
たぶん形が悪い野菜が形のいい野菜の隣で
ほんの少し安く売ってたら
ほとんどの人は安い方を買うでしょう。

わが家はこの頃、近くの野菜直売所で
農家の方が出している野菜を買うので
形なんて全然関係なし。
とりたて新鮮でみずみずしいものを
安くおいしくいただいています。
農家の方たちに感謝です。

前田さんの小麦ついにフードソムリエに出ましたね。
なくなる前に購入しなくちゃ。

野の花:

秋小麦無事収穫おめでとうございます~。
パチパチパチ・・・・・・

雪に埋もれた麦畑・・・
雪解け後、お子さんが靴を泥だらけにしながら歩いた麦畑・・
青々とした麦畑・・・

そして、ロールケーキがゴロゴロしてる麦畑・・・

どれもこれも、とっても素敵な風景でした。

その風景丸抱えの、パンやお菓子はきっと美味しいはず♪

粉との出会いが楽しみです。

しげパパニコニコ:

atsuko_mamさん

 いつもメールありがとうございます!”人間顔じゃねぇよ~”と”農産物、見た目じゃねぇよ~”というのは似ています。ご指摘のとおり、見た目良い農産物の裏側で、捨てられる膨大な農産物もあるんですよ。

 小麦の場合は、4つの基準で検査されます。タンパク、灰分、容積重、フォーリングナンバー(アミロ数値)です。キタノカオリは、特にパン用品種ですが、正直、発売しているキタノカオリはこのアミロ数値が低いです。これは去年の登熟までの期間が曇天だったため、十勝全域でアミロ数値が低い傾向でした。うちのも例外ではないです。

 しかし、あるパン屋さんに言わせると、工業製品のようなパンをつくる場合は、作業性が悪くなるため問題であるが、長時間醗酵など、天然酵母を使用する場合は逆に旨みがのりやすい。急激にふくらんだりしないと言っていました。実際、問題なく美味しいパンになるかと思います。

 キタノカオリも栽培上、ちょっと難点のあるところがありますけで、おっしゃるとおり、あのなんとも黄色みがかったクリーム色のような肌とモチモチ感いいですよね。独特です。作ってみた結果も容赦なく?!教えてください。

しげパパニコニコ:

野の花

いつもメールありがとうござます!北海道の春夏秋冬、メリハリあって最高ですよ。農家は天気商売ですので、より季節を身近に感じられます。

 ”生産者-職人-消費者”とより近く感じられる活動にしたいですね。お会いできるのを楽しみにしてます!!

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プロフィール


前田 茂雄(まえだ しげお)

【プロフィール】
1974年 北海道・本別町生まれ。
東京農業大学 卒業後、テキサスA&M州立大学、アイオワ州立大学にて米国の大規模農業経営や流通を学ぶ。
1999年 前田農産食品合資会社の4代目として本別町で就農。
103ヘクタールの耕作地で、小麦(ホクシン、北の香り、春よ恋)小豆(エリモショウズ、キタノオトメ)、甜菜を生産。

三児のパパ。
趣味:テニス、映画鑑賞、旅行。
(写真提供:日本農業新聞)

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2008年08月10日 22:48に投稿されたエントリーのページです。

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