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2008年03月 アーカイブ

2008年03月01日

あと32回!!!

あと32回!!!

農業経営の一線から退く年まで・・・。

65歳で引退となると、残りの回数は32年。

短い・・・あまりにも、十勝で一年一作とすると、これしか農業にトライできないわけか・・・

とシーズンはじめに思った。

”何ができるのか”と”何をしたいのか”の区別をつけ、”何が求められているのか”を

食べていただける人に聞いてみよう!それを見つけ、追い続けるのが今年の目標です。

”顔のみえる生産と消費へ”そういうサークルができれば最高です。

2008年03月03日

甘~い!ビートの作り方 その壱

今年もついにシーズン開始。

初めに家ではビート(てん菜)のポットつくりが始まった。

北海道でつくられる砂糖(グラニュウ糖)はビートが原料であり、十勝でも代表的な作物のひとつだ。

ビートは2種類の植え方がある。直播きと移植だ。前者は雪解け後、畑の凍結がなくなり、地温が上昇してから直接、種をまくやりかた。後者はビニールハウスで約45日程度育てたポット(育苗株)を畑に移植するやりかた。生育期間が長いため収量性に安定感があり、かつ悪い種や株を初期段階で選別できるメリットがある。デメリットは管理があり経費がかかることだ。

1.蜂の巣上になるアコーディオン式の紙ポットを、突起板にのせて土をいれる。
写真1
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写真2
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2.土のずっしりはいったポットを天地返してポットに種(ヨーロッパの品種)をまく。
写真3
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写真4 種はコーティングされていて、色は精糖会社でそれぞれ違う。北海道糖業のはスカイブルー?
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3.種が見えては、発芽不良を起こすので表面に土を覆う。それを運搬機でハウス全体に並べる。
写真5
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写真6
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4.途中9.3時に皆でわきあいあい、いっぷくする。ふ~~~、ほっ。
  この作業を3日半つづけ今年の分は完成。あとは3日後に水やりです。

2008年03月09日

お~い元気か、小麦たち!?

朝の気温は-9℃、日中は+4℃近くまでなるこの頃。

雪解けは日中一気にすすみ、小麦たちが顔を出し始めました。

まだ、凍っている状態で葉がちじこまっている状態。ちょっと雪解け早すぎ?と

感じているのか?雪の布団にもう少しかぶっていたい・・・そんな感じなのでしょうか。

写真1 家前のキタノカオリ 雪解けの水たまりが気になる~(注:水道は作ってあります)
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写真2 ハルヨコイの畑。どこ、麦は?と思いでしょうが、去年11月22日に土が半凍りの中、播きましたので土の中です。まだ発芽してない模様。”初冬まき技術”といって札幌周辺や道央中心の土の凍結があまりない地帯での技術です。なんと北海道の春まき小麦の約4割がこの初冬まき(H19年度9だそうです。家では初めての試み。うまくいくか検討ついてません。
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あまり雪のコタツでいつまでもいると、雪腐病なんかにかかってしまうので、他の豪雪地帯では

融雪材(黒色つきの炭酸カルシウム)などをまいて雪を溶かしたりしてます。

2008年03月10日

肉を削って骨を絶つ!土を削って水を絶つ!

ここ2,3日、暖かいのです。なんと10℃越え!

キタノカオリの圃場はひくみがあるため、雪解け水がたまります。

水が少しで動いているうちは、小麦は窒息死しないんです。

去年(平成19年)、史上初?となる12月と1月に雨という最悪な状況で畑がアイスリンク状態に。

案の定、多くの畑(うちの町周辺含め)の小麦が酸素不足で枯れてしまいました。

家の社長(父)が、緊急用水路をつくってます。きっと水の流れがあるから大丈夫でしょう!
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水路になった麦たちよ、すまん・・・。

少々の犠牲はやも得ない、自然界の掟はもっともっと過酷で厳しいです。


2008年03月12日

ビートの芽吹き

あまーくなる予定のビートくん。

種をまいてから、土にならして4日後に第一回目の水散布。たっぷりやりまして、夜間は
10℃以下にならないように、シートをかけ尚且つ苗の周りに暖房で暖めてやります。
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”贅沢なヤツ”とは思いますが、生産者というのはほとんどの人が、製品になる割合を多く
作ろうと努力するものです。ハウスでも日のあたり方が微妙に違うとこや、手作業だけでは
どうしてもムラができてしまう。ですから、機械や化学をりようします。

もうちょっと、がんばれや~
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表面の土が濡れたりすると、活き良いついてでてきます。芽吹いた~!
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これはあくまでハウスの中の人工的なもの、畑は水分、種の深さ、気温、表面の鎮圧加減といろいろ考えなきゃならんのです。

2008年03月19日

初雨

今年最初の雨、それは3月14日の夕暮れからやってきた。

しとしとと、やさしく。冷たい雨。

15日の昼には快晴となり、気温も10℃まであがった。

この雨、十勝では非常に重要なんです。土壌の凍結が30cmも40cmも深く刺さりこんでいるため、

晴天の日が続くだけでは、なかなか凍結が抜けない=麦の根も養分を吸いに動き出せない。

ゆっくりと、しとしと、ふる雨は正に天の恵み、春の呼び覚まし声みたいなものなんです。

従来の年よりも、2週間以上は”天気がはやい”感じがしていますが、土の寒さが和らぐ上では結構でしょう!
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山も春の訪れを感じてます!ネコヤナギの写真
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2008年03月21日

出発進行!!

よめの妹が結婚式以来、2度目の十勝入りを果たした。

あのころまだ少女だった彼女もすっかり大人の女性に見える。

大学を卒業、4月から社会人だな、おめでとう!!がんばれよ~!!!

ということで、都会ではできない、トラクターのドライブにしゅっぱ~つ!息子と3人で
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次の日、三国峠を越えて旭川へ。す、す、すごい雪!十勝では雪畑を見つけるのでさえ困難だが、さすが雪大国、ごっつり雪畑だらけでした。北海道の中央の山一つでこんなに気候が違うんだな~と改めて気づかされました。

旭川=動物園=ラーメンみたいな連想でしょうか

いってきました。動物園。こちらもペンギンたちが雪の上をしゅっぱつしんこう~!
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2008年03月29日

Back to snow

あ~あ、降ってしまった、雪、雪。

まだ、3月の下旬ということも考えれば、そんなに深刻な事態ではないのだけれども・・・。

大地はすっかり雪に覆われ、真っ白。十勝の農家はこの頃、”雪じゃなくて雨にして!”と

いつもどうり?! の勝手な神頼みをするのです。雨は畑に浸み込みで、凍結を溶かす理由と

水分があったほうが、地温が暖まってくるんです。
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お昼頃にはすっかり溶けましたよ~。

春小麦の品種 ”春よ恋” は今年いつ種まきできるのかな? 春よ来~い!!!

2008年03月30日

食農 ぷろじぇくとX 壱

なにやら宴会の様子。時は3月下旬のX日、
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地元JAの青年部という組織の支部が秘密の会議を盛大?にやっています。

今後ブログの中でも紹介していきたいと考えています。

4年ほど前から、町内の小学生を対象に農業体験と加工体験を実施してるのです。

”育てよう、若き地域のサポーター”というのが、お題目。

町の農産物を子供達に食べてもらおう、一緒に作物を育てたり、牛のオッパイのあったかさ、おいしさを

感じてもらおう、その中でお母さんや、町の人たちに今一度、本別町の農産物を感じてもらおうと

言うのがコンセプト。ご当地メニューは現場発進じゃなきゃいけないですよね。

ということで、4月の新学期が始まる前に、学校へのプレゼンミーティング。”何つくる?何を加工する?、畑も牛もやらなきゃ本別じゃないよなっ!とビール片手に熱くなってるんです。今年は町内の3小学校を対象に、青年部4支部がそれぞれ分かれて食農体験事業を行う予定です。

若い生産者にとっても、生産だけでない消費者の声を聞く。しかも子供たち、おせいじなし!!

地域の循環を日本全体の大きな循環にすることが、食料自給率39%というアブナイ食事情を見直せる
唯一地道な方法だと信じ込んでます。

ということで ”楽しくやろうやっ!”とかんぱ~い。


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プロフィール


前田 茂雄(まえだ しげお)

【プロフィール】
1974年 北海道・本別町生まれ。
東京農業大学 卒業後、テキサスA&M州立大学、アイオワ州立大学にて米国の大規模農業経営や流通を学ぶ。
1999年 前田農産食品合資会社の4代目として本別町で就農。
103ヘクタールの耕作地で、小麦(ホクシン、北の香り、春よ恋)小豆(エリモショウズ、キタノオトメ)、甜菜を生産。

三児のパパ。
趣味:テニス、映画鑑賞、旅行。
(写真提供:日本農業新聞)

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