プロ料理家338名によるプロのレシピ4604

食のトレンド情報室「食ラボ」

早いもので2015年も残り2ヶ月を切り、年の終わりも見え隠れ。企業や書籍では すっかり2016年のトレンドを見据えるとなりました。では、2015年はどういった 食がトレンド入りとなったのか? 食の最前線に身を置くフードソムリエメンバー が総括します!(まとめ・文:ライター北條芽以)


今回のメンバー

2015年 食のトレンドまとめ

依然、流行発信源はSNS

食のプロもこまめにチェックしているのがインスタグラムをはじめとするSNSの存在。昨年はおにぎらずやジャーサラダ、沼サンなどのトレンドが生まれたが、2015年も目まぐるしく新しいフードカルチャーが誕生。さらに、その後押しをしているのが、2015年、一気に加速している「まとめ」の存在だ。
インスタグラムで拡散された流行の芽がまとめになり、それを見た人がフェイスブック等で拡散するという動きが顕著になっている。情報がより整理されて見やすくなり、まとめはもはやメディアのひとつといっていいだろう。
「ビジュアルから入るものはインスタグラムでの拡散力が圧倒的。ちょっと手間を掛けてでも、アップするために頑張って精度を上げるユーザーが多くなっています。最近は『はちみつをたらりとかける』など、雑誌のようなシーンの撮影が増えているので、動画を含め、動きのあるトレンドが生まれるかもしれません」(森崎) 「インスタグラムやフェイスブックで生まれたトレンドがリアルに派生するケースが多くなっています。リアルなイベントや店舗、コミュニケーションにつなげることでより確実なトレンドとなるケースも」(星野)



インスタグラム


明暗を分けた美容・健康系トレンド

SNSを媒介としているため、美容・健康でも流行のサイクルが非常に早くなっているのが引き続きの特徴。特に美容やヘルシー系のトレンドは消費されるのが加速度的に早い。特に、これまでの食卓に馴染みが薄かったキヌアなどのスーパーフードやライスミルクなどは、「食べ方がわからない」「無理に食べている気がする」といった声が多く、トレンドとして成り立ったとしても定着には至らないケースが多い。
勝ち組となったのはココナッツオイル。一度使い始め、なじめたら2本目を買う人が多く、もはやトレンドから定着へ移行しつつあるようだ。この違いは、「かんたんに代替できること」。バターや焼き油に使えばいいことが明確で、コーヒーやトーストなど、毎日口にするものに加えればよかったので消費者に取り入れやすかったようだ。
一方、現在、流行しているえごま油やアマニ油はクセが強く加熱に弱い。この違いが、一般消費者への浸透を遅くしているのかもしれない。
「メディアやメーカーの『流行っています』というウリ文句に買い手がなびかなくなってきたようです。SNSでの一般ユーザーの声を取り入れやすいので、ブームがすぐに去ってしまうのかもしれません」(森崎)
「次々と上陸するヘルシー系食トレンドですが、回転が早すぎて追いつけないうちに終わってしまう。ただ、健康志向の枠は広がっていて、オーガニックを気軽に取り入れたり、マクロビではないけれど毎日玄米、という人は増えているので、ヘルシー市場自体はますます注目ですね」(星野)



ココナッツオイル / ライスミルク


女子心をつかむ「かわいい」ブームが強い!

こちらもSNS抜きには語れないブームの発信源。昨今、成功しているトレンドは「かわいい」「おしゃれ」+「おいしい」(またはヘルシー)。代表的な事例でいうと、ジャーサラダは中身は一般的なサラダで、メイソンジャーに詰めることでトレンド入り。横からみてかわいい瓶に入っていて、しかもさらにおいしくなるらしい、ということで流行に拍車がかかる。
現在はグリーンスムージーに代わり、ジュースクレンズ、スープクレンズ、デトックスウォーターなどが流行となっているが、これらも「かわいい」なくしては成立しないヘルシー系ブーム。海外セレブから人気インスタグラマーまでが一気に取り入れ、カラフルなドリンク片手の自撮りがインスタグラムに溢れている。
「インスタグラムはインプットしたら即アウトプット。海外セレブのまねをするにしても、ほかの人より早くアップすることが重要なようです。しかも、きれいに作らなくてはいけないので、『家族の夕飯より先にインスタ用の料理を作って撮影』なんていう話を聞いたこともあります(笑)」(星野)

メイソンジャー


まとめ

このように、圧倒的にSNS、特にインスタグラムの影響が強い食トレンドの現状。さらに、2015年の特徴として、まとめやキュレーションが整備され、セレクトされた情報がかんたんに手に入る状況になりつつある。これは、識者や人気インスタグラマーがトレンドを選ぶことで、淘汰にも深く関わるということ。ユーザーもますます賢くなるはず。いよいよトレンドの明暗がスピーディにはっきりされる時代になるはずだ。さあ、 2016年にはどんなおいしいトレンドが並ぶのだろう?


メンバープロフィール

【顔写真】森崎繭香さん
森崎 繭香 さん
大手クッキングスクール講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
企業向けレシピ開発や雑誌へのレシピ提供、NHK料理番組出演、ラジオ出演などの他、料理イベントの監修や飲食店のメニュー提案など、フードコンサルタントとしても活動中。
【顔写真】星野奈々子さん
星野奈々子 さん
フードコーディネーター
ル・コルドン・ブルー代官山校 料理ディプロマ取得。祐成陽子クッキングアートセミナー卒業。 現在はフードコーディネーターとしてレシピ開発やフードスタイリングを中心に活動中。

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