ダシのこと
2008年02月22日
ダシを覚える1
初レッスンのお題は、「ダシを覚える」です。
え~…
ダシなんてダシの素でいいじゃない?
ダシとキレイとどう関係があるの?
いえいえ。
ちょっとだけ話を続けさせてください。
ダシといえばイマドキ、
化学合成された袋入りの粉末ダシだったり、
固形キューブだったり。
そういうものが当たり前の時代です。
それが、、、
お料理のルーやスープにはもちろん。
ハムやソーセージ、
練りものなどの加工食品、
子供だけでなく
みなさんも?大好きなスナック菓子、
果ては、
うま味があるはずの干物などまでに、
たっぷり、たっぷり、たっぷーり入っているのが、現実。
もちろん、
私はそれらを否定するわけではありません。
私だって、
年に一回くらいはポテチ食べますし。
ただ、、、
ひとり暮らしの大人の女性には、
ブランド物のバッグよりも、
高級エステでの至福の時間よりもまず、
本当の食材の味、
本当のダシの味を、
知っててほしいな、と思うわけです。
なんたって日本のダシは、
世界のダシに比べれば“インスタント”といわれるほど簡単。
これら旨味のある素材使いを覚えれば、
もう料理の腕は上がったも同然なんですから・・・!
思い起こせば、
私は一人暮らしをはじめた20年前から、
カレーやシチューのルー、
中華料理の素などを
買ったことがありません。
ダシをとり、スープをとり、
基本調味料とスパイスだけで食事を作ってきました。
たまたま今日調べてみたら、
マギーの無添加ブイヨンと、
タイで買ってきてもらった無添加グリーンカレーの素が
いくつか棚の中にありましたが、
そんな人工ダシに頼らずとも、
手軽においしい料理は作れる。
作れるってことを、ぜひ知ってほしいです。
ちなみに。
みなさんが美肌のため、
疲労回復やエネルギーチャージのために
コンビニなどで買われるアミノ酸飲料。。。
アミノ酸ってわかりますか?
天然ダシに含まれる旨味成分とおんなじ仲間なんですよ~!
しかも、天然ダシには
他にミネラルやビタミンなどのさまざまな微量成分が含まれてて
人工ダシとは比べ物にならないほど、
栄養価が高く、しかも味がいい!
ほんと、
そんな不出来なコピー商品を買わずとも、
毎日しっかりダシをとった味噌汁やお料理をいただけば、
お肌も、体力も、そして気力も、充実、充実。
また、お味のよさで、
食事の満足度が格段に上がります。
ここまで読み進んだからには、
ぜひダシを覚えて
今日からダシ美人になりましょう~^^
前置きが長くなりましたが、
ここからが本題。
私流に、ダシ素材をグループ分けしてみました。
■和のダシの王道:鰹節、昆布、煮干し、干ししいたけ
いわずと知れた、和食の基本ダシ。
メンドウと思われている一番ダシや二番ダシの取り方は、
また次回にまわすとして、
まずは、私流簡単ダシで、ダシに慣れてください。
【ミカ流簡単ダシ】
材料:上記素材少々(10cm四方の昆布とか、干しいたけ2枚とか、煮干し3本とか)
準備:硬度の低いミネラルウウォーター。軟水がおすすめ。
500ml程度のクーラーボトル
①晩ごはんの片づけの最中に、
クーラーボトルに水、素材を入れて冷蔵庫へ。
②翌朝、中身ごと小鍋に入れて加熱し、沸騰したら火を細めて数分待つ。
(昆布だけは沸騰前に引き上げて)。
③うま味が足りなかったら、
鰹節を少々足して一度沸騰させ、火から下ろす。
→お味噌汁にするならば、これを濾してから具を入れて。
で、終わりです。
これは「水出し」という方法で、本当に簡単でしょう?
ちなみに、
煮たダシの素材は、
味噌汁に入れたまま食べることもあるし、
ざるで濾して水気をきっちり切り、
食後冷めたところでジップロック(小)に放り込んで、冷凍庫へ。
それらジップロックの中身は、こう二次利用します。
例:週末冷蔵庫に移して自然解凍し、
鰹節、昆布、干ししいたけは、刻んで佃煮に。
例:煮干しは、電子レンジで乾燥させ、
ミル(ハンドミキサーの一つの機能)で粉末状にして改めてストックし、
他の料理の味ダシにパラパラかけたりします。
我が家は、昆布と煮干しのダシが基本(ここはお好みでね)。
夜TVを見ながら
昆布を切ったり、煮干しの下準備(頭とワタをとり、二つに割く)をします。
煮干しは買ったら、こうやって下ごしらえし、
ジップロック&缶に入れて冷蔵庫保存します。
すぐ油やけして風味が落ちてしまうのでご注意を!
#割いた煮干しの頭やワタは、ベランダ菜園の土に埋めて肥料に!
■海の干物系ダシ:じゃこ、貝柱、干しえび、するめ、とろろ昆布など
これら海の干物系素材からもいいダシがとれます。
というか、、、
お料理にこれらをちょっと加えるだけで、
じわ~んと旨味が倍増するのですから、
使わない手はありません。
野菜+これらダシ素材+塩orお醤油
これだけで
一つちいさなおかずの出来上がり~!!
これで、もう人工ダシの出番はないでしょ?!
例:青菜のおひたしにじゃこをまぜる。
例:戻した干しエビを刻んで、チャーハンにまぜる。
例:細く切ったするめを、キャベツの浅漬けにまぜる。
例:お弁当のおかずの野菜の煮物の下にとろろ昆布を敷く。
汁もれを防ぎ、おいしいダシが移ります。
貝柱や干しえびは、
もちろん、干ししいたけ同様、もどし汁もぜひ使ってください。
■地味だけど実力アリ!:野菜だし、干し野菜だし
野菜はじっくり時間をかけて煮込むと
旨味が増しておいしくなります。
フレンチの手法でいう、「野菜に汗をかかせる」・・・ですね!
さっぱりとしたそれら野菜ダシの味。
いろいろな方法で楽しみましょう!
ただ、最近、私たちの舌は、
化学調味料などの影響で、
インパクトのある味に慣れすぎ、
野菜ダシのような繊細な味わいを
物足りなく感じるかもしれません。
でも、
繊細な味覚を持つこと。
これは目に見えないけれど、立派な“キレイ”の一つ。
人工ダシベースで作った
単調で強弱のはっきりした味付けを好むのは、
味覚がまだ子供並みということ。
私たちはもうそろそろそれに気づいても
おかしくないお年頃だと思いますが、どうでしょうか。
・玉ねぎダシ
ちょっとの油をひいた厚手の鍋で、
ゆっくりと飴色になるまで炒めた玉ねぎ。
とろ~っと甘くて、なんともいい野菜ダシ。
時間があるときに多めに作っておいて、
ジップロックで平たく冷凍保存。
例:煮込みにいれてコク出し
例:パスタソースに
・野菜クズダシ
無農薬の有機野菜に限りますが、
大根の皮、
にんじんの皮、
キャベツの芯、外の葉など、
野菜クズといわれるものも、
私はジップロック+冷凍庫でとっておきます。
一週間分たまったら、
お水からゆっくり1時間ほど煮込んで。
アクが出ればとりますが、
基本、少々塩を加える程度で、ザルで濾して出来上がり。
例:ジャガイモを足して煮込み、ビシソワーズに。
例:今の季節は、カリフラワーを足してポタージュにするのがおいしい!
・干した野菜クズダシ
厚くむいたカブの皮、大根の皮、
ハンパに残ったサツマイモのはじっこなど、
天気が良ければざるに並べて干しましょう。
干し野菜は旨味がギュっと凝縮されてます。
常温で日持ちするのも、助かります。
例:お味噌汁の具
例:お湯で戻して刻み、キンピラにする
さて、今日はこのへんまで。
ダシレッスンの初日、いかがでしたか?
さ、まだまだ続く、ダシの道!
次回は「ダシを覚えるパート2」です。
お楽しみにー♪
■食べるキレイ道その1~ダシの味を知ることは、オトナの女への第一歩!~
まずは、簡単水出し方式でダシの味に慣れる!
そのおいしさに感動したら、次はしっかりダシをとることにチャレンジです。
身近な和のダシで使いまわし法を覚えれば、
あとは、中華、フレンチ、と応用範囲は広がりますよ~!!